素材の妥協を許さず製法に労を惜しまず頑固を通して来て認められた結果あご匠松井があります。
日本近海には約20〜30種類の飛魚(トビウオ)が生息しており、その中で「アゴ」と呼ばれるトビウオは2種類です。
その2種類とは、日本海と東シナ海の間を回遊している細トビウオ(通称丸トビ)と、筑紫トビウオ(通称角トビ)です。
丸トビと角トビは、それぞれの頭の形に由来する呼び名です。
丸いのが丸トビで、角ばっているのが角トビです。
9月に入ると北東の風が吹き、日本海からあごが、平戸瀬戸に来遊してきます(平戸ではあご風と呼ばれます)。
シイラ等の大きな魚に追われ、海面をグライダーの要領で、一気に時速60キロで200メートル以上、風を利用して飛びます。
主に平戸で水揚げされるのは、15センチ前後の小振りの丸とびが多く、これが焼あごに向いています。
又、当店のつまみあごは、丸トビの10センチ前後になる幼魚を使い造ります。
飛魚は、たんぱく質が豊富で、脂質の少ない白身魚です。
たんぱく質は、動物の筋肉や内臓、血液、免疫物質、神経の伝達物質などの体の主要な部分を構成します。
また、ビタミンE、B6、B12を多く含んでおり、ビタミンEは、老化やがん化の原因と考えられる有害な活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を防止したり、皮膚の末梢血管を広げ、血行を良くします。
ビタミンB6は、不足するとたんぱく質の合成が阻害されるので、皮膚や肌のトラブルの原因となります。
ビタミンB12は、赤血球のヘモグロビンの合成を助けます。
ミネラルも豊富に含まれており、骨や歯をつくる主材料となるリンや塩分を排泄し高血圧を予防するカリウムがあります。